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小学生の勉強は朝と夜どっち?生活リズム別の学習タイミング

小学生の勉強は朝と夜どっち?生活リズム別の学習タイミング

朝は眠そうで頭が働いていないように見えるし、夜は疲れて目をこすりながら机に向かっている。朝と夜のどちらに勉強を置けばいいのか決めきれないまま、その日その日で時間がずれていく。

朝と夕方のどちらかが勉強に明らかに向いている、という根拠はいまのところありません。はっきりしているのは、睡眠を削る時間帯は避けたほうがいい、ということです。そのうえで、どちらが合うかは、2週間ほど両方で試して、子どもの様子と本人の答えで決めれば十分です。

朝と夕方で、勉強のはかどり方に大きな差はない

「朝のほうが頭が働く」とよく言われますが、小学生で確かめた研究では、そこまではっきりした差は出ていません。

小学3〜4年生くらいの子どもを、朝9時に課題をする組と、夕方4時に課題をする組にくじで分けて比べた実験があります。言葉を思い出す課題の一部では朝のほうが少しよかったものの、ほとんどの課題では、朝と夕方で差がありませんでした。

つまり、「朝にやらないと効率が悪い」「夕方は頭が疲れているからだめ」とは言えません。朝でも夕方でも、その家庭で続けやすい時間帯を選んでかまいません。

一方で、はっきり避けたいのは、寝る時間を遅らせてまで勉強することです。寝る時間が遅くなり、睡眠が短くなると、次の日の集中力や、覚えたことの定着に影響が出やすくなります。

時間帯より先に、睡眠を確保する

朝か夜かを考える前に、まず確保したいのは睡眠です。6〜12歳の子どもには、1日9〜12時間の睡眠が勧められています。

  • 寝る時間と起きる時間を、毎日できるだけそろえる
  • 勉強の時間は、この睡眠を削らない範囲で置く
  • 「朝勉強のために早起きさせる」のは、睡眠が足りている子だけにする

睡眠が足りていれば、朝でも夕方でも勉強ははかどります。反対に、睡眠が足りていないと、どの時間帯に勉強しても集中しにくくなります。

朝が合いやすい子、夕方以降が合いやすい子

そのうえで、子どもによって、動きやすい時間帯には違いがあります。次のような様子を目安にしてみてください。

朝が合いやすい子

  • 朝の機嫌が比較的よい
  • 休みの日も、平日とあまり変わらない時間に自然に起きる
  • 夜になると、早めに眠そうになる

夕方以降が合いやすい子

  • 朝は起きられるけれど、つらそう
  • 学校から帰ってしばらくすると、元気が出てくる
  • 夜9時ごろでは、まだあまり眠そうではない

どちらか一方にはっきり分かれる子ばかりではありません。また、低学年のうちは朝寄りだった子が、高学年になるにつれて少しずつ夜寄りになることもよくあります。私が見てきた子の中にも、4年生の秋ごろから、朝の計算が前ほど進まなくなった子がいました。去年と様子が違っても、心配はいりません。

気をつけたいのは、休みの日の起きる時間が平日より2時間以上遅くなる場合です。これは「夜型だから」というより、生活のリズムがずれてきているサインのことがあります。まずは寝る時間と起きる時間をそろえるほうを優先してください。

迷ったら、2週間だけ試してみる

どちらが合うか分からないときは、2週間ほど、朝と夕方の両方で試してみるのが確かです。見るのは、次の三つで十分です。

  • 始める前に眠そうだったか
  • 始めてから、どれくらい集中が続いたか
  • 次の日に、前の日の内容を思い出せたか

同じくらいの難しさの問題で比べると、どちらの時間帯がはかどるかだけでなく、親子どちらにとって楽かも見えてきます。続けやすさも、時間帯を選ぶ基準の一つです。

2週間たったら、子どもにも聞いてみてください。「朝と夕方、どっちのほうが楽だった?」。親が見た様子と、子どもの答えが違うこともあります。そのときは、子どもの答えを先に試します。自分に合う時間帯を自分で見つける経験は、この先、自分で勉強の段取りを組むときにも役に立ちます。

時間帯ごとの置き方の例

家庭の生活に合わせて、次のような置き方が考えられます。

朝に置く場合

  • 朝ごはんや身支度で少し目が覚めてから、登校前に10〜20分
  • 漢字、計算、音読、前の日の見直しのような、短く区切りやすいものが向いている
  • 起きてすぐに難しい問題を解かせるのは避ける

帰宅後から夕方に置く場合

  • おやつや休憩のあと、夕ごはんの前に勉強の時間をとる
  • 宿題のように、少し時間のかかるものはここに置くと、寝る時間を圧迫しにくい
  • 動画やゲームなどの自由時間の前に勉強を置くと、後ろにずれていきにくい

夕ごはんのあとに置く場合

  • 夕ごはんのあとの早い時間に、短めに
  • 寝る前は、新しい難しい問題より、その日の見直しを5〜10分程度にとどめる

短い時間でも勉強の効果が出る理由は、短時間×高頻度の勉強で理解が深まる理由で紹介しています。毎日同じ流れで始める仕組みの作り方は、小学生の学習習慣を仕組みにする方法も参考になります。

避けたいこと

  • 「早起きして勉強するのがえらい」と決めつける:朝に弱い子を責めても、はかどるようにはなりません。時間帯に良い悪いはありません
  • 睡眠を削って勉強時間を作る:朝の早起きでも、夜ふかしでも、睡眠が足りなくなると逆効果です
  • 寝る直前に、新しい難しい問題をやらせる:気持ちが高ぶったり、分からないまま寝ることになったりして、寝つきに響くことがあります

朝か夜か迷ったときは、「どちらが正しいか」より、「どちらなら、この子が睡眠を削らずに続けられるか」で選んでみてください。まずは何日か、いまの寝る時間と起きる時間を書き出してみると、睡眠を削らずに置ける時間帯が見えてきます。

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Author

石田憲太朗

創業者・運営者

家庭で続けやすい学習設計を、研究知見と実装の両面から改善しています。

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