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子どもの勉強で使う問いかけ|宿題で「どうしたい?」「どう思う?」を使い分ける

子どもの勉強で使う問いかけ|宿題で「どうしたい?」「どう思う?」を使い分ける

「早く宿題やりなさい」「いつまでゲームしてるの」と、怒っても逆効果だと分かっていながら命令ばかり口にしてしまい、あとで「今日もまたきつく言ってしまった」と落ちこむ。子どもにちゃんとしてほしいと真剣に思う親ほど、よくあることです。

命令の代わりに使えるのが、問いかけです。使い分けは二つだけです。「どうしたい?」は、いつ・何からやるかを決めることを、「どう思う?」は、どこで止まったかを考えることを、子どもに任せる問いです。

「どうしたい?」と「どう思う?」の使い分け

二つの問いかけは、子どもに任せるものが違います。

  • 「どうしたい?」:決めることを任せる。いつやるか、何からやるか、どれだけやるか
  • 「どう思う?」:考えることを任せる。この問題は何を聞いているか、どこで間違えたか、次はどうするか

宿題を始めない、ゲームをやめないといった「動き出し」の場面では「どうしたい?」を、問題が解けない、テストが返ってきたといった「考える」場面では「どう思う?」を使うと、うまくかみ合います。

命令されて動くことに慣れた子は、言われるまで待つようになりがちです。問いかけで決めることや考えることを少しずつ任せていくと、自分で動き出すきっかけが増えていきます。

命令を問いかけに変えるときの三つの約束

命令を問いかけに変えるときは、次の三つを守ると、うまくいきやすくなります。

  1. やるかどうかは聞かない:「宿題やる?」ではなく、やることを前提に、いつ・何から・どれだけを聞く
  2. 答えは子どもが決める:親の正解を先に持っていて、そこへ誘導するための質問にしない
  3. 返ってきた答えを、すぐに否定しない:いったん受け止めてから、必要なら一緒に調整する

たとえば、次のように置き換えます。

  • 「早く宿題しなさい」→「今日、宿題はいつやるつもり?」
  • 「勉強しなさい」→「今日は何から始めると、いちばん楽に終わりそう?」
  • 「ゲームやめなさい」→「ゲーム、どこまで進めたら区切りがよさそう?」

場面1:宿題をなかなか始めないとき

このときは、「どうしたい?」で、いつ・何から始めるかを子どもに決めてもらいます。

  • 「今日の宿題、どれくらい時間がかかりそう?」
  • 「何時までに終わっていたら、すっきりする?」
  • 「宿題とゲーム、どっちを先に終わらせたい?」

子どもが「ゲームを先に」と答えても、すぐに否定しないでください。「そっか。じゃあ、ゲームはどこまでにして、宿題はいつから始める?」と、子どもの答えを受け止めたうえで、現実とすり合わせます。自分で立てた計画を、少しずつ直していく経験になります。

問いかける前に、いまの子どもの様子をそのまま言葉にして受け止めると、会話がさらに始まりやすくなります。その方法は、実況中継の声かけで紹介しています。

場面2:難しい問題で止まっているとき

このときは、「どう思う?」で、どこで止まっているのかを子ども自身に考えてもらいます。

  • 「どこから分からなくなっている感じ?」
  • 「この問題、どこまでなら説明できそう?」
  • 「前に、似た問題をやったことはある?」
  • 「この問題は、何を聞いていると思う?」

分からないところを言葉にするだけで、子どもの頭の中は少し整理されます。すぐに解き方を教えたくなっても、先に一つだけ聞いてみてください。

子どもが「ここまでは分かる」と言えたら、そこで一言返します。「どこで止まったか言えたね。それが分かれば、何を聞けばいいかも分かるよ」。止まった場所を自分で言えることは、次に一人で困ったときにも使える力です。

場面3:やる気が出ないとき

やる気がないときは、「どうしたい?」と「どう思う?」を組み合わせます。やる気がない状態を否定せず、その状態でもできることを一緒に探します。

  • 「今日の調子、10点満点で言うと何点?」
  • 「その点数なら、どれくらいならできそうだと思う?」
  • 「5分だけでできることって、何かある?」

「やる気がないなら将来困るよ」と言いたくなったら、その前に「今日の調子は何点?」と聞いてみてください。「3点」と返ってきたら、「3点の日にできそうなこと」を一緒に考えればいいのです。

「わかんない」と返ってきたとき

問いかけても、「わかんない」「べつに」としか返ってこないこともあります。そんなときは、問いを小さくします。

  • 選ぶ答えを二つにしぼる:「算数と国語、どっちから?」
  • 答えやすい事実を聞く:「今日の宿題、プリント何枚あった?」
  • 少し時間を置く:「じゃあ、おやつ食べたら、もう一回聞くね」

問いかけは、答えを言わせるためのものではありません。答えが出なくても、子どもが少し考えたなら、それで十分です。

毎回うまく問いかけなくていい

ここまで読んで、「そんな余裕がないから命令してしまう」と感じた方もいるかもしれません。その通りで、親の気持ちや体力に余裕がない日は、問いかけるどころではないものです。私も、疲れて帰った日は、問いかけより先に「早くして」が口から出ます。

  • 毎回うまく問いかけようとしない
  • 気づいたときに一回だけ、命令を問いかけに変えてみる
  • うまくいかなかった日は、「今日は無理だった」と区切る

このくらいで十分です。勉強以外の場面、たとえば朝の支度や、子どもの気持ちが荒れているときの問いかけ方は、子どもの行動を変える質問で紹介しています。

次に「早く宿題やりなさい」と言いそうになったら、代わりに「今日、宿題はいつやるつもり?」と一つだけ聞いてみてください。

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Author

石田憲太朗

創業者・運営者

家庭で続けやすい学習設計を、研究知見と実装の両面から改善しています。

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